「ふるやのもり」という昔話があります。
ご存知ですか?
孫がおばあさんに尋ねます。
オオカミより泥棒より恐いものは何かと。
するとおばあさんは、それは「ふるやのもり」だと答えます。
実はそのとき、家の床にはオオカミが、天井には泥棒が潜み、その話を聞いています。
突然雨が降り、屋根から雨漏りがポトン・ポトン・・・
おばあさんが言います。
ほら、ふるやのもりがやってきた。
それに驚いた泥棒がオオカミの背中におっこちます。
オオカミは「ふるやのもり」が背中に乗ったと思い、
泥棒は「ふるやのもり」の上に落ちたと思い大慌て。
隙をみて泥棒は大きな木に飛び移りますが、木にあいた深い穴に落ちてしまいます。
オオカミの話を聞いたサルが長い尾で穴の中を探ります。
泥棒はサルのしっぽにつかまり外に出ようと引っ張ります。
とうとうサルのしっぽが切れ、サルは地面に顔をぶつけます。
だからサルはシッポが短く顔が赤いのだと。
前置きが長くなりました。
「ふるやのもり」
これを漢字で書くと「古家の漏り」
「ふるやのもり」とは古い家の雨漏りのことです。
この童話は、雨漏りは恐いもの。
放置してはいけないよと教えています。
弊社が管理している連棟の建物があります。
長年空家であった隣家が解体されたので共有していた壁面を確認してきました。
柱2本が完全に腐り、柱の機能をはたしていません。
大引(基礎の上に横に置く木材。その上に柱をたてます。)もシロアリが食ってスカスカになっています。
長年、雨漏りしていたのに放置された結果です。
連棟は柱や壁を共有するため、隣家のメンテナンスが悪いとこんなことになる…
大変いい勉強になったとともに、やっぱりとても恐いと思いました。
ふるやのもり