私は20歳から農作業をしています。
父が障害者であったこともあり母と二人で慣れない米作をしてきました。
特に暑い季節の作業はきつい。
体中から滲みだす汗をぬぐいつつ、柿の木の下に影を見つけ二人で座ってお茶を飲みながら一服(休憩)します。
すると涼しい一陣の風。
火照った体を冷やしてくれます。
「あ~涼し。天国の余り風やな。」
そんなときよく母はそう言っていました。
自分語を作るのが得意な人でしたから、「天国の余り風」なんて言葉が一般に使われているのか、母が勝手に作ったのかは定かでありません。
でも、言い得て妙な表現だと思いませんか?
今日も、蒸し暑い中で作業したあとの休憩中に、天国の余り風が吹きました。
病院で寝たきりの母は、もう動くことも、話すこともできません。
でも暑い作業をしている息子を思い、涼しい風を吹かせてくれたのかもしれませんね。
さて、もう少し頑張ります。
ではまた!