以前、忘れることのできないほど
美しい星空を見たことがあります。
それは海の上。
日本海を行く船は、回りに光のない漆黒の闇を進んでいました。
海風に当たろうと甲板の最上部に上がり、見上げた空の美しさに息を飲みました。
普段見る星空とは比べ物にならないほど星が瞬いていました。
街の光にかき消されていた小さな星までくっきりと見えます。
正岡子規の
真砂なす数なき星の其中に吾に向かいて光る星あり
この歌によまれた
「真砂なす数なき星」
すなわち砂のように無数の星とはこれかぁ…
しばらく動くことすらできないほど感動しました。
今年も、数多くの皆さんのお命が失われました。
そのおひとつ、おひとつが星となって
大切な人を見守り、その人に向かって光続けてくれている。
私にはそう思えてなりません。